「普通の男性」って何?
婚活をしていると、「いい男がいない」とか、「いい男に言い寄られない」とか思ったりしますよね。私も何度、そのようなご相談を受けたかわかりません。
ただ、いい男ってそんなにいません。
とくに、婚活しているなかで出会う男性では限られています。いい男は、すでに結婚しているか、独身でもわざわざ婚活する必要性を感じていないため、婚活市場に出てこないのです。
「そんなのわかっています。私は普通の男でいいんです!」
最近では、こういう女性も増えてきました。
そもそも、普通って何でしょうか?
じつは「普通」の定義がズレている方が大勢います。年収や見た目など、無意識に条件を絞ったなかで相手を探しているので、「普通男子」に対する判断のレベルが上がっているのです。
普通男子の基準を、年収に求める女性は多くいます。しかし、この基準が「普通の男でいいのに!」となる状況をつくっているのです。
現在、具体的に婚活している男性は「年収が400万以上」の方がメインです。もちろん、実際には「年収300万円台以下」の男性だって多くいます。ですが、そういう方は、結婚相談所に登録できなかったりして、なかなか婚活市場には出てこられません。なんと「存在なし」とされているのです。
こうして「400万円以上」から婚活市場に出てきます。しかし、私のところに来る婚活女性が求める普通の年収とは、「500万円以上」だったり「600万~700万円台」です。もちろん、自分のことは棚に上げての主張なのですが。
しかし、年収500万円かせげる男性は、じつは「普通」のレベルを超えています。
そのため、やはり婚活市場には出回っていません。
だったら少し基準を下げよう、ですか?
「年収400万円台から探さなきゃ」と思われた女性は、正しい判断をされたと思います。戦略的で現実的な婚活です。
じつは、明治安田生活福祉研究所が、2016年におこなった調査によると、結婚相手に望んでいる年収として、「400万円台」と回答した独身女性は、29.5%にものぼるそうです。相手に求める年収として、400万円台からスタートするのがトレンドと言えるでしょう。
婚活女性の考える“普通の男性”がずれている
「婚活女性の考える“普通の男性”が実態と乖離している」という議論がありました。東京在住なら年収500万円以上、地方在住なら仕事は銀行員か公務員、身長165センチ以上、体重60~80キロ、学歴日東駒専以上で、清潔感のある外見というものらしいです。 それが普通なわけがないと、多くの方が突っ込んでいました。 そういう条件を満たす男性も確かに婚活していますが、人気は高く、すぐ婚活卒業をしていきます。あるいは、条件はいいけれど人間性にやや難ありで結婚に至らないという問題児もいますが……。 それ以外にも独身女性の「普通」がずれているポイント4つをご紹介します。
自分を棚に上げ、普通のつもりでいる女性たち
女性は自分のことも「普通」と思っています。30代になれば独身女性は友達も自分と似たような未婚女性が集まりがち。一定の年齢になると結婚や出産とライフステージが変わっていく人とは疎遠になります。 都会にいれば30代で独身の方も大勢いるので、まだまだ大丈夫ともう気持ちはわかります。国立社会保障・人口問題研究所の第15回出生動向基本調査によると、恋愛結婚の場合、女性の平均初婚年齢は28.7歳です。28歳で恋愛結婚する人が何歳ぐらいで配偶者になる人と出会っていると思いますか?平均24.1歳で出会っているのです。誰にでも平等にあった20代半ばという若さはありましたよね。その時を有効に使えず、アラサーになって婚活を開始している自分を棚に上げて、普通と思いすぎないようにしましょう。
年収500万円は「普通」じゃない
ただ、女性はハードルを下げたつもりかもしれませんが、同調査は20代、30代の未婚男性の年収も発表しています。その分布によると、年収400万~500万円未満は、20代男性で6.0%、30代男性で19.1%です。
つまり「まだ現実とは開きがある」ということ。普通男子でさえ、高嶺の花となりつつあるのです。
それでも「私は年収にこだわりたい、男なら500万円くらい普通だ」と主張される女性には、さらに厳しい現実をお教えします。同調査によると、年収500万~600万円未満の30代独身男性は、わずか6.2%とのこと。
これでは、とても「年収500万円は普通」とは言えません。わざわざ婚活しなくても引く手あまたなので、婚活市場にはいないと心得ましょう。
「普通の年収」の基準を改めない限り、「普通の男」と出会える確率は消費税率以下なのです。
かつて、男性を選ぶ基準に「3高」がありました。「高身長」「高学歴」「高年収」です。時代は変わり、いまは「3平」に変わったと言われています。「平凡な顔」「平均的な年収」「平穏な性格」です。
しかし、婚活の現場では、まだまだ相手に年収を求める女性はたくさんいます。私も、会員さまとの面談時に「どのくらいの年収を希望しますか?」と、必ず確認します。そのときに「普通ってどのくらいですか?」と聞いてくる女性がいます。
婚活している男性の平均年収は、400万~500万です。300万円台でも結婚願望のある男性はいますが、年収の面から相談所に登録できなかったりします。とくに30代前半ですと、500万円以上かせいでいる男性は、かなりすごいほうです。
この年収を現実として受け入れている女性が、あまりいないということを、ここで申し添えておきます。
年収500万~600万円かせぐ30代の独身男性は「6.2%しかいない」とご紹介しましたが、調査機関によってはもっと少ない場合があります。
しかも、その6.2%の男性たちが、みんな婚活しているわけではありません。すでに婚約者や特定の彼女がいたり、モテるため異性に不自由していなかったり、そのまったく逆でほとんど結婚願望がなかったり、同性愛者の男性だっているでしょう。
あくまで、統計上の数字なのです。
会話が苦なく自然に続く男性は「普通」じゃなく「貴重」
婚活で知り合った男性から「おはよう」「こんにちは」と挨拶だけのLINEが来るとか、日記のような日常報告が来て、返信に困るという相談はよくあります。 1~2回会った程度なんて、仕事の取引先ぐらいの距離感で友達以下の「知り合い」ぐらいですよね。そんな相手なら「おはよう」とかLINEが来たら「はぁ?」と思うのも分かるのですが男性は距離感を察しません。 会話でも女性のように男性は共感しないので、期待と違う反応が返ってきて話しずらいなと感じることもあるでしょう。ここで「話して楽しくない男」「気遣ってくれない男」とジャッジして距離をおいてきた男性がたくさんいたかもしれません。 男性はどうして欲しいのか分かるようにはっきり伝えましょう。 自然に話が続いてコミュニケーションが苦じゃない男性は普通どころか貴重ですよ。もしそんな男性に会ったら「この程度の男は他にいる」と思わないでください。仮に外見が全く好みじゃなかったとしても話しやすい男性であればすでに貴重です。 「おはよう」LINEの男性だって、「要件がないLINE苦手だから、要件だけ送って欲しいな」と言えば変わるかもしれません。
独身男性は洗った服を着て毎日風呂に入っている程度で「清潔感がある」と思っている
今でこそリュックサック通勤が当たり前になりつつあるのですが、流行る前からリュックで通勤、婚活もリュックという男性はいました。多くの女性が彼らを空気のように扱っていましたね。バックだけではなく、服もぶかぶかな方が多かったです。 そういう清潔感のない恰好の男性は自分が清潔感がないとは思っていません。彼等の「清潔感」の基準は風呂に入って洗濯した服を着ていれば清潔と思っています。 もし、男性が読んでいらっしゃるなら服は前後のサイズを試着してジャストサイズを買ってください。 ただ、男性の服装なんて交際後にいくらでもどうにでもできるのです。こだわりがないゆえに不格好な男性であれば、結婚後にあなたが選んで買った服を着るでしょう。既婚男性の方が清潔感があるのは、清潔感があるから結婚できただけではなく、結婚したから妻が服を選び外見のレベルが上がっているのです。
「現実」を受け入れよう
それなのに、だいたい面談でお話すると、ご自分から「普通ってどれくらいですか?」と聞いてきたにもかかわらず、600万円以上を希望する方がいまだに多くいます。
彼女たちのなかには、私がいろいろなデータを渡して説得しても、なかなか現実を受け入れてくれない強者も4割くらいいます。
結婚相談所へお越しになる女性は、保守的なタイプの方が多いため、安定志向の傾向があります。そのため、男性に求める基準が高くなってしまうのでしょう。また、将来の妊娠や出産を考えた場合、女性はどうしても安定を求めがちです。
仮に、1人300万円の年収で生活していたとしたら、夫婦2人で600万円。女性が妊娠・出産し、その後はたらけなくなったとしても、その600万円のラインは保っておきたいと思うのでしょう。
ただ、600万円以上かせげる独身男性は、きわめて少ないのが現実です。そうなると当然、お見合いのお申し込みが殺到してしまいます。
でも、ライバルはたくさんいて、しかもそのライバルたちは、あなたよりも若かったり、綺麗だったり、家庭的な性格だったりします。そのような状況では、あなたが選んでもらえる可能性は、残念ながら低いと言わざるをえません。
ここからは、2つのパターンで進みます。
まず「それでも」と、アタックを続ける女性。こういう方は、そもそも低かった結婚の可能性が、ますます低くなっていきます。最終的に、そのまま結婚できないという末路にいたるでしょう。
次に「だったら」と、自分の希望年収を下げる女性。状況に応じて臨機応変に対応できる方は、やはりご縁に恵まれやすいです。
とはいえ、年収を下げるといっても程度があるでしょう。「こうなったら、もう年収にはこだわらない」という女性はいいのですが、「やはり少しは気になる」という女性のために、どのくらいまで下げればいいか、一応の目安をお伝えしておきます。
それは、自分と同等。できれば若干上です。「せめて自分と同じくらいはかせいでほしい」という女性は少なくありません。
みなさんにとって、それが「普通」の年収なのです。